北アルプス・南岳南西尾根 偵察


2009年4月18〜19日 L:青田哲朗 萩原幸子(記)
 GWの偵察であるが、このためにインターネットで調べたら、西尾根の記録はたくさんあるが、南西尾根の記録はなかった。偵察山行の記録を出すことは普通はないだろうし、登っている時は夢中で下山当日でさえも記憶の曖昧な部分もあるのでどの程度参考になるかは怪しいが、記録を残してみたい。
4月17日(金) 東京21時発
4月18日(土) 0時過ぎ0時過ぎ松本インターを出る。高速料金1600円 1:15新穂高温泉無料駐車場着 4:30起床 5:30歩き出し 10:45ー11:15滝谷出合 13:50標高2045m地点でテント泊 GPSデーターN36.18.44.6 E137.38.08.1
アプローチから見る南西尾根。左のスカイラインが西尾根。
白出沢は完全に雪で、渡渉はない。
そこから夏道に上がるといろいろトレースがあるが、雪を踏み抜いて大変だった。
やっとの思いで滝谷出合に到着して、大休止した。
初めて見る積雪期の滝谷に感動する。中央がドーム。
南西尾根は滝谷出合のすぐ左にある藤木レリーフから伸びている。レリーフは雪の中だ。

尾根は木が多くて取り付けないので、デブリのある左の沢から登る。
沢を登っていると、音もなく落石が来る。
適当な場所から尾根に上がった。

南西尾根末端は立ち木がいっぱい生えた痩せ尾根である。
やがて残置スリングがかかった大岩に遭遇し、ルートであることを確認できた。
その辺から沢に戻った方が登りやすく、雪壁を沢にトラバースする。
あとはずっと沢を行く。

水がちょろちょろ流れている所から岩を登って再び尾根に取り付く。
ぐずぐず雪をダブル・アックスとアイゼンで登る。
アックスの効きもいまいちだし、いつ足元が崩れるかわからず緊張する。
標高2045m地点で13:50となり、ここで泊まらないと良いテント場がなさそうだ。整地するため掘っていたら大穴が開いてしまい、「Oh My God!!」
寝ている間に地盤沈下するといけない。大穴を埋めてやっと1〜2人テントを張る。
青田さんの経験では森林限界上の2636mの台地にテントを張れば、滝谷が一望できる最高の場所とのこと。ここからでも十分に迫力があった。
4月19日(日) テント場発6:00 標高2179m地点7:09-7:15 GPSデーターN36.18.44.3 E137.38.13.4 テント場発8:45 新穂高温泉14:25
尾根の多くは奮闘的な木登りだ。残置古ロープの下がった岩場を越え、ぐずぐず雪を登ると少し緩やかになった。標高を134m上げるのに1時間かかった。ここで予定の時間切れとして、下降にかかる。
テント場まで30mシングル・ロープで3回の懸垂を含めて下降をした。
テントをたたんで沢筋を下る。昨日水が出ていた所は立派な滝になっていて懸垂下降した。
後は沢筋を快適に下る。シリセードが滑らない青田さん。

再び滝谷出合から白出沢の下降路は、スキーヤーのトレースを追って沢沿いを行った。
白出沢下流からの南岳が見える所で休憩した。
林道で後ろから若いスキーヤーが来て、「今日はどちらへ?」と聞かれた。「南岳南西尾根。」と答えると、「僕も2回トライしたんですが、届かなかったです。ブッシュとラッセルがひどくて。」
やっぱり!彼は穂高日帰りとのことで、あっという間に消えていった。

今回は偵察だったので30mロープを持参したが、南西尾根は森林限界上でドームを登り、2800m付近で易しい岩を登って西尾根に合流する。50mロープが必要であろう。
またこのブッシュの具合では1日で2636m台地に達するのはとても無理と思える。
1日目:滝谷出合1800m 2日目2636m 3日目南岳〜槍の小屋 4日目下山?
 
山行一覧へ

Top Pageへ
inserted by FC2 system