湯川の岩場 バンパイア 5.10c


2009年6月16日

萩原幸子

登れました! これは私にとってクラックの最高グレードであり、2007年秋に「笠間のピンキー」に次いで2本目の10cになる。
見栄えがするし、「100岩場」に「日本を代表するクラック」と書いてあって、ぜひぜひ登りたかった。

2007年5月にトップロープで触り、核心部以外は難しくないので、「いけるかも?」と思っていた。
2年経って今年5月に初リードトライの時は、キャメロット2個目から各駅テンションだった。
トップロープ(TR)とリードは雲泥の差があった。

6月になり、リードで3回テンション、TRでノーテンションに持ち込んだ。
昨日は6月15日(月)なのに、都合の合う4人が集まり、前夜は静かな所で楽しく宴会した。
15日は予想外に降った雨で草も地面もしっとりして、なんとなく気持ちが沈んでいる。
とても登れるるような気がしない。
しかし、ルートは濡れていない。逃げる理由はなくなった。

最初のテラスの下にあるハーケンにクリップした。このハーケンは2007年には緩んでいたが、しっかり打ち直されているようだ。
テラス上でキャメロット赤を決める。その上が核心だ。男性にはシンハンドだが、女性にはハンドばっちりとは言えないが、入れ方によってある程度効く。これは吉田スクールの効用だ。
2個目は緑。これを決めた時点でかなり消耗しているが、つらいのはあと2mくらいだ。足技だ。根性を出した。3個目赤。これを決めればもうテラス落ちしない。その上も手を入れる方向により、ある程度ハンドジャムがきまる。
核心部を抜けてテーピングが破れかかっていたが、もうここまで来たなら手がぼろぼろになってもレッドポイントしたい。要所要所でレストして大事に大事に登る。
ルーフ下のハンドジャミングの部分でキャメロット黄色がややランナウトしてしまったが、「このカムは何があっても絶対外れない。」と信じる。(実際確実に効いている。)

ルーフにキャメロット3.5を決めた時に、緊張でぷるぷるしていた。実際は全然難しい所ではないが。
トータルに疲れて息がはずみ、ルーフ下のテラスで仰向けになり足を左壁に張って両手を離して深呼吸50回した。長々ビレイしていただいて、ありがとうございます。

ルーフのムーブは本当に易しい。でも、ここまで来てRPがかかっているという緊張感から、やはり震えた。
2007年TR張ってくれたパートナー、今シーズン付き合ってくださった皆さん、本当にありがとうございました!!


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