第7回都連盟自然保護講座


【場所】狭山丘陵いきものふれあいの里センター
副題:自然にさからわない江戸時代の自給自足を見直そう
【日時】2008年5月10(土)天候雨、気温15度
【交通機関】5/10(土)池袋駅(西部池袋線)⇒西部球場駅⇒トトロの森⇒菩提樹池(ぼだいぎいけ)
       ⇒休耕田⇒田植(苗床)⇒炭焼き場⇒セミナー第1(野鳥を通した生態系の秩序)
       ⇒セミナー第2(60Kハイク上映会)⇒解散
【参加者】紀野希望(今回総リーダー)、林祥介、本橋、室井、川井、他計10

 第7回都連盟自然保護講座は、温暖化と環境破壊がすすむ今、かつて日本人が自給自足で自然とみごとに共生していた江戸時代の里山のミニ体験をすることでワンガリー・マータ女史の「もったいない」の考えに近づこうというものである。狭山丘陵いきものふれあい地域は埼玉県と地域住民が動植物の保護を目指した保護区として活動しているサンクチュアリでレッドデータ(絶滅危惧種)に登録された、植物600種、動物200種のうち80種もが生息している貴重なエリアである。なかでも鳥類のピラミッドに位置される大鷹や羽を広げると1.8mにもなる大ふくろうなどを観察できるのは、都心周辺ではこの地域くらいであろう。
水田
 6月の夕暮れには水田の畦にさんさんと輝くメスの平家蛍をめがけ空中で飛び回るオスのほたるを鑑賞することができる。(今年は6/28予定)駅を降りて暫く歩くと菩提樹池に到着する。ここはすでに保護区域で一本の電柱もなく夜は真っ暗である。タヌキ、オコジョ、ハクビシンなどの哺乳動物が自分らのテリトリーをもとめ一家を連れて歩いているすがたがみかけられる。水田ではいままさに田植え(6/15予定)に供される苗が5センチほどに育っている。川面にはおたまじゃくしがうごきまわり、めだかは越冬繁殖する。これらを求めてシマヘビ、アオダイショウ、しまへびなどがやってくる。かつて日本の里山に展開した自然の循環がここでは静かに守られている。
 川越藩が新田に奨励した小楢の落葉樹は2年経つと立派な腐葉土として田畑の栄養分として潤している。落ち葉拾いは年ごとに場所を代え、人々は自然の恵みを使いすぎることなくたくみにリサイクルして共生をはかっている。川越藩は小楢の植樹を奨励しエネルギー源としての炭焼きを奨励した。炭焼き体験では笹々会長より黒檀、白炭、竹炭が作られるまでの火の管理、釜保存、すり出しなどの解説を頂いた。
炭焼き体験 腐葉土
須賀聡先生

 午後のセミナーでは須賀聡先生より大鷹を頂点とした鳥類にみる生態系の循環と自然保護についての解説が行われた。コゲラを具体例としてとりあげ生息域、えさの確保など分かり易い話が続いた。これらが局層林(奥深い森)でなく里山で生息する理屈も現地で体験するとよく分かる。昨今の環境ホルモンの影響で、雌雄同体の個体や、ハクセキレイのように本来地表で寝る鳥が木の枝で夜を明かす現象などは気になる警告であった。いま世界で一番豊かな日本人が、かつて人と動植物が静かに寄り添って生きていた江戸時代山口村の里山に思いをはせ帰宅の途についた。

                                 文責 労山自然保護委員長 林 祥介



自然保護へ

Top Pageへ